3年目社員の窓際日誌

入社3年目で窓際部署に回り怠惰な日々を送る会社員の独り言です

労働組合のお仕事

私は現在会社の労働組合で青年部幹事の仕事をしている。

別に自分から望んで引き受けた訳ではない。労働組合の方が若い社員に何人かに声を掛け、皆が辞退したので私にお鉢が回ってきただけである。私は大学で労働法の授業を受け労働組合の社会的意義をある程度は理解していたし、休みの日は基本家に引きこもっている無趣味人間なので引き受けた。

とは言え青年部としての仕事はほとんど無い。コロナの影響で集まりが禁止されていることもあるが、主たる業務はベルマーク収集と集計、組合広報誌の青年部コーナーにコラムを掲載することくらいである。

 

当社は同業他社と比べて組合の力が強く、入社する社員は全員組合に加入(ユニオンショップ協定制度)するし、経営層にも元組合役員が居たりする。また完全に会社の言いなりになる御用組合という訳でもないので会社側とはそれなりに健全な関係を構築できているのではないかと考えている。

社会全体で見ると全労働者の労働組合加入率は既に全労働者人口の2割を切り、影響力は低下しているような印象を持たれがちだが、実際に労働組合に参加することは意外にメリットも多い。

 

労働組合役員のメリット①各部署につながりを持てる

前述のとおり当社は組合の力がかなり強いので各職場(各部署)に組合役員や連絡員がいる。特に営業企画の仕事をしていた時に痛感したが、根回し等で各部署へお願いに伺う時に当該部署に知人がいるだけでかなり精神的に楽になる。

労働組合役員のメリット②役職者に顔が利く

当社も管理系部門の役職者には組合幹部経験のある人が結構おられ、さらに物流業界では昨今人手不足から労働者側の言い分が通りやすくなっているので、今後は更に労使協調路線が強まるのではないかと感じる。

また当社だけでなく社会的に労働組合は会社と持ちつ持たれつの相互協力関係で、正面から衝突する企業の方が少なくなってきた。

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当社も管理系部門の役職者には組合幹部経験のある人が結構おられ、さらに物流業界では昨今人手不足から労働者側の言い分が通りやすくなっているので、今後は更に労使協調路線が強まるのではないかと感じる。

実際社内の会議では組合役員に出席を求められる機会も多く、逆に組合活動に会社幹部が顔を出すこともあるので必然的にそこで顔を売れば昇進や異動の際有利に働くこともあるだろうと感じる(残念ながら私自身はその恩恵を全く感じないが……)。

労働組合役員のメリット③経営情報を入手しやすい

組合の権利として会社の方針や経営施策について社内よりも早く(場合によっては詳細に)報告を受けることがある。正直大半の組合員にとっては業務に直結する内容以外聞き流されることも多々あるが、逆に企画系の部署を経験してからだと会社の長期的なビジョンを推察できるので個人的にはとても良い部分だと感じている。

 

とは言え当然デメリットもある。

労働組合の課題①イデオロギーが強すぎる

労働組合の書類には未だに昔ながらの左翼的用語が並び、いささか時代遅れ感が否めない。もう少し近代的な組織構成・

また選挙の際は旧民主党系(2022年現在は立憲民主党や国民民主党)の候補を応援することを要請される。特に今年は参議院選挙があったので、組合として特定の候補を応援するよう求められた。

社内規定で会社内での政治活動は禁止なので通常勤務中に表立って動くことは無かったが、ある組合幹部は休日にポスター張りや集会への参加で招集されていた。

ちなみに私も選挙期間中は組合の応援する候補を当選させるべく活動(主にポスター張りやハガキの配布)をしたが、私の一票は個人の信条に基づいて別の候補に投票した(結局組合の組織内候補も無事当選したので結果オーライである)。

労働組合の課題②休日の時間を奪われる

恐らく組合役員になりたくない最大の理由はこれではないかと思う。組合の役員は少なくとも組合の定例会議と、会社側と合同の全社会議に毎月参加しなければならない。どちらも出席すれば組合から日当が支給されるが、休日に2~3時間拘束されるし、それ以外の組合活動(ボランティア活動や広報誌の取材等)で休日が潰れることもあるので負担となる。

労働組合の課題③労働貴族化?

当社では組合員一人当たり毎月数千円が組合費として徴収されている。一応毎月組合の会議では経理報告を受けているし毎年監査も行われているが、ほとんどの組合員にとって組合費の使い道はブラックボックスだし、興味を持つ人自体少ないと思う。

そういえばコロナ禍の影響で組合では最近ほとんど大規模な組合活動(レクリエーション活動や旅行など)を行っておらず、年に数回組合員向けにギフト品(感染防止グッズやケーキ等)を送っているだけなので思い切って組合費自体を減額してはどうかと個人的には思う。

 

結局組合には積極的に参加すべきなのか?

経営方針が末端まで正しく伝わっていて、かつ労働者の権利が十分保護されているのであれば組合活動を積極的に行う必要は無いと考える。

しかし企業の規模が大きかったり、労働者の権利が脅かされやすい業種では、組合と仲良くしておくことで自分自身を守ることにつながると思う。

個人的には組合活動はプライベートの時間を減らすが、それに見合う対価を得られる仕事だと思っているので、もうしばらく続けていこうと考えている。

ジョブローテーションの悲哀

新卒で今の職場に入社して早2年半になる。当社は物流企業で入社後3年間がジョブローテーション期間となっており、半年~1年で現場や本社の各部門を経験することになっている。

 

私は入社後まず①営業所A→②営業所B→③本社企画部→④支社の営業企画→⑤営業所C(現在勤務中)と半年ごとに5か所の職場を回ってきた。

振り返ると2年目の④までは比較的順調なキャリアであった。自分は自他共に営業所より本社支社で営業企画を考えたり、現場のサポートをしていた時の方が能力を発揮しやすかったし、仕事へのやりがいも大きかった。

だが④の職場で勤務していた時、色々揉めて半ば左遷的意味合いで今の職場へ異動となった。

 

今の職場は業務負担的には圧倒的に楽である。長年勤める大ベテランの社員の方々が難しい業務は全てやってしまう(彼らも私にやらせない)ので、私の仕事はルーティン業務や体力仕事になる。大した責任も無く、パートさんと同じような業務で正社員の給与をもらえているのだからある意味恵まれている。

とはいえ人間関係は最悪である。もともと営業成績も芳しくない営業所なので全体的に保守的な雰囲気があり、各社員のセクション主義がかなり強い。

骨のある人間なら破壊的イノベーターとして大改革を進めていくのだろうが、私のような小物はおとなしくベテラン勢のご機嫌伺いをして早く異動を願いながら日々働くだけである。

 

9月に入りそろそろ異動の時期なのだが、今のところ異動の内示が出る気配は無い。

秋に異動できなくても、来年の春に異動できなければ退職しようか本気で考えている今日この頃である。